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【続編コラム・最新版】KEEP38をマスターするために、ダイヤマークを知ろう。
【続編コラム・最新版】
信号機のない横断歩道の手前にある「ダイヤマーク」——警察資料には書かれていない“現場で効く安全サイン”とは
前回のコラムでは、KEEP38の理念と「横断歩道手前の停止線ルール」についてお伝えしました。 今回はその続編として、信号機のない横断歩道の手前に必ず描かれている 「ダイヤマーク」 に焦点を当てます。
多くのドライバーが日常的に目にしているにもかかわらず、 「なんとなく見ているけれど、深い意味までは知らない」 という声が非常に多い標識のひとつです。
しかし、このダイヤマークは、歩行者事故を防ぐうえで“停止線と同じくらい重要なサイン”です。 現場で指導している私たちインストラクターにとっても、受講者の安全行動を引き出すための大切なポイントになります。
■ ダイヤマークは「横断歩道が近い」という“早めの気づき”を促すサイン
ダイヤマークは、道路交通法上「横断歩道または自転車横断帯が近くにあることを示す路面標示」です。 つまり、ドライバーに対して “ここから先は歩行者がいる可能性が高い” と注意を促すための予告標示です。
そして、ここが非常に重要なのですが—— ダイヤマークは2つで対になっていることが多い のです。
・1つ目のダイヤは横断歩道の約50m手前 ・2つ目のダイヤは約30m手前
この距離設定は、ドライバーに「段階的な気づき」を与えるために設計されています。
50mで“気づき”、30mで“減速と観察”、停止線で“確実な停止” という3段階の安全行動を促すための流れが、ダイヤマークによって作られているのです。
■ しかし——警察資料には「ダイヤマークの説明がない」
ここで、現場のインストラクターとして強く感じていることがあります。
それは、 神奈川県警から提供されているKEEP38の資料には、ダイヤマークの説明が一切書かれていない という事実です。
もちろん、KEEP38は「歩行者優先」「停止線遵守」を広めるためのプロジェクトであり、横断歩道の安全確保が中心テーマです。 しかし、実際の道路環境で歩行者事故を防ぐためには、 横断歩道の“手前”で気づけるかどうか が決定的に重要です。
その“気づき”を作るのがダイヤマークであり、ペーパードライバーの方にとっては 停止線よりも先に攻略すべきサイン と言っても過言ではありません。
にもかかわらず、公式資料には記載がない。 これは、現場で指導する私たちが補完しなければならない部分だと強く感じています。

■ ペーパードライバーにとって、ダイヤマークは「安全行動のスイッチ」
ペーパードライバーの方は、 ・視野が狭くなりやすい ・標識や路面標示を見落としやすい ・歩行者の動きを予測する余裕が少ない という特徴があります。
だからこそ、ダイヤマークは 安全行動のスイッチ として非常に効果的です。
ファーストペンギンでは、次のように指導しています。
● 1つ目のダイヤ(50m手前)
→「歩行者がいるかもしれない」と意識を切り替える →アクセルを軽く戻す →視線を広げる準備をする
● 2つ目のダイヤ(30m手前)
→歩道・建物の影・対向車の横を重点的に観察 →ブレーキに足を添え、停止線で確実に止まれる速度に調整 →対向車の減速から歩行者の存在を予測する
この“段階的な安全行動”は、ペーパードライバーの方にとって非常に再現性が高く、 横断歩道でのヒヤリを大幅に減らすことができます。
■ ダイヤマークは「事故の芽を摘む最初のサイン」
インストラクターとして日々現場に立つ中で、ダイヤマーク付近で起こるヒヤリは少なくありません。
・対向車の影から子どもが飛び出してきた ・横断歩道の直前で歩行者に気づいた ・停止線を越えてしまった ・歩行者が渡ろうとしているのに気づくのが遅れた
これらはすべて、ダイヤマークの段階で“気づけていれば防げたケース”です。
つまり、ダイヤマークは 事故の芽を摘むための最初のサイン なのです。
■ KEEP38の理念を「ダイヤマーク」にも落とし込む
KEEP38が掲げる「歩行者優先」「停止線遵守」は、ダイヤマークとも深くつながっています。
ダイヤマークは、歩行者を守るための“最初の気づき”。 停止線は、歩行者を守るための“最後の守り”。
この二つをセットで理解し、行動として再現できるようになることが、事故防止に直結します。
そして、警察資料に書かれていない部分を現場のインストラクターが補完することで、 地域全体の交通安全レベルは確実に向上します。
■ 最後に——ダイヤマークは「未来の安全」を守るサイン
交通事故は、ほんの一瞬の判断の遅れから起こります。 ダイヤマークは、その“一瞬の遅れ”を防ぐために設けられた、非常に重要な標示です。
私たちファーストペンギンは、 「今日より明日、少しでも安全な社会へ」 という想いを胸に、これからもKEEP38の理念を現場で実践し続けます。
ダイヤマークの意味を知り、行動として再現できるドライバーが増えることが、 事故ゼロの未来につながると信じています。